【9月第3週】市場は正常なドル売りへ。非常に重要な転換期。- 来週の相場
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多くの通貨でドルが売られ始めています。
現在行われているのは「正常なドル売り」です。
「正常なドル売り」とはなんでしょうか?
例えば、ドル円が下落している場合もクロス円は下落せずにストのドル売りに相関になる動き、つまりドルインデックスだけが中心となって下落するような相場を私は「正常なドル売り」、あるいは「完全なドル売り」と呼んでいます。
このリスクオフではない「正常なドル売り」を私はずっと待っていました。
ユーロドルの上昇、ポンドドルの上昇とともにオージードルやキウイドルも上昇しているのがわかると思います。
対円でも強い動きで、リスク回避相場ではこうはなりません。
さらにこれらが正常なドル売りであることを裏付ける重要なものがもう一つあります。
「金相場」です。
リスクオフであれば金相場はほぼ必ずと言っていいほど上昇します。
XAU/USD(日足)
しかし上のチャートを見る限りは買われておらず、むしろ売られている状態であることがわかります。(ここから押し目買いが入る可能性はありますが)
この時点で先月の「リスクオフのドル売り」から「リスクオンのドル売り」へとシフトしている可能性を考えることができます。
例えばドル高の状態からトレンド転換を迎えるとします。そうなった場合ドル安方向へと相場が振れていくのはわかると思いますが、かといって年中リスクオフになるわけではないですよね。
つまり、この時点からリスクオフ時は「ドル買い」となる可能性の方が私は高いと見ています。
株式がそれほど下がらないのにユーロが買われることもその裏づけの一つです。
AUD/USD
AUD/USD(週足)
まだ週足一本ですがここからの陽線の出方によってはさらに資源国通貨の買いが伸びる可能性はある思います。
先週末に来週は週明けから資源国通貨が買われても良い、と見ていた通りになっています。
AUD/USD(4時間足)
短いレベルの足では上昇トレンド一波が完成しています。
ユーロドル転換時と同じ底堅さを感じます。
私は豪ドルの買いを持ち直しました。
USD/JPY
その中でドル円はあまり下がってません。
私は125.06での売りに加え、119.44での売りを追加したのですが思った以上に戻してきました。
理由としてはやはりクロス円での円が弱いことが考えられます。
ただ、ドル円はクロス円での売りに邪魔をされ下がれずにいるだけで上を目指しているわけではないと考えています。
また木曜には山本幸三議員の「10月30日の日銀会合が追加緩和のいい機会」という発言を受けて少し上昇しました。
彼は今年の4月にも「4月30日の日銀会合が追加緩和の良いタイミング」と発言しています。
私の記憶が確かであればその後追加緩和が行われたことはありません。
発言の真意がよくわかりませんが、今回の発言については全く気にする必要がないと思います。
この発言に買いでついていったのは欧州勢だけでした。
G20の通貨安競争への牽制を受けても追加緩和をするというのであればもはや諦めるしかないと思います。その勇気を讃えながら損失確定をしましょう。
私はすでにドル円を買う考えは全くありません。
ショートでとるか、損失確定をするかの二択です。
ただ、同時に優先的に対円でドル売りをする必要がないとも思っています。
クロス円で売られている限りは優位性が低くなるので。
EUR/USD
EUR/USD(日足)
きちんと押し目買いの入っている美しい上昇トレンドです。
次に目指すのは決してパリティなどではなく1.2です。
私はトレンド転換を確信しています。
GBP/USD
GBP/USD(日足)
注視すべきと言っていたポンドドルは再び買われるようになりました。
先週までは少し危険な形でしたがとりあえずは安心しています。
依然として戻り売りされそうな形ではありますがポンドドルは動き始めると一方的なのでさらに買われると思っています。
未だになぜ下がっていたのかは分かりませんが短期の投機的な動きだったのでしょうか。
ただリスク回避の動きで弱くなっていたのであれば、リスクオンのドル売り、リスクオフのドル買いへと転換している可能性を考えることもできるのでよしとしましょう。
さて、来週は本当に重要なFOMCがあります。
仮に利上げとなればドルの事実売りになると考えています。
さらに言えば利上げとなる可能性はかなり高いと思っています。
4月 第4週、ユーロドルのトレンド転換に関する上の記事を書いた時点から、この考えに疑いを持ったことは一度もありません。
来週もよろしくお願いします。