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外国為替取引に関する備忘録

【8月第2週】9月利上げに向けた株式の動きと資源国通貨に注目する【来週の展望】

 

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photo credit: Shiny gold bar reflecting coins via photopin (license)

 

 

来週、というか今週の相場について考えます。

 

私は依然としてユーロドル、ポンドドルに関しては「すでにトレンド転換を終えている」と見ています。

 

honamifx.hatenablog.com

上の記事で書いた考えは全く変わっていません。

 

 

仮に9月に利上げの場合、単純に考えればそれ以降もドル買いのように思えますが、私はすでに利上げは織り込まれており、さらなるドル高は進まないと考えています。

 

 

どうしてそう考えているのかについて、です。

 

最近の指標の動きを見ると大きく上下に振られることが多いと感じます。

例えば先週の雇用統計では大きくドル買い、後にドル売りがされ、終値では指標前よりもドルが売られる展開となりました。

なぜ、そのような動きが起きているのかを考えると、9月に行われるであろう利上げ時のおおよその動きについて警戒することができます。

 

 

例えば、指標の結果が悪く、利上げ観測が後退したとします。

まずその場合、為替がドル売りになるのは理解できると思います。

ただ、ここで注目すべき点は、その裏で株式は上昇しているということです。

そして、その後株式につられるように為替がドル買いへと再び転じています。

 

逆に、利上げが近づいていることを示す指標結果(ドルに対しての良指標)だった場合。

為替は初動でドル買いに走り、利上げへの織り込みをさらに行おうとします。

ただ、その裏で株式は下落します。

なぜなら、利上げというのは「金融引き締め」ですから、株式から見ると警戒される材料になるからです。

そしてそれにつられるように為替がリスクオフの「ドル売り」へと転じます。

 

つまり現在起きていることを整理すると

 

利上げ観測後退→ドル売り→楽観による株式上昇→リスクオンのドル買い

利上げ観測→ドル買い→警戒による株式下落→リスクオフのドル売り

 

という二通りの動きです。

 

そのせいでごちゃごちゃと「どっちにいくんだよ!」というような動きになっていると考えています。

つまり、最終的な動きを決めているのは株式です。為替のスワップがつくとか、そんなことよりなにより、主役は膨らみに膨らんだ米株式なのです。

 

 

「リスクオフのドル売り」と聞くと何かおかしいように思えますよね。

ドルを売ってユーロやポンドを買うことは逆にリスクが高いように思うのにどうして?と思うかもしれません。

たしかに、普段のリスクオフというのはドルや円、スイスフランなどへ資産を移すことです。

が、ドル独歩高である現状では積み上がったドルキャリーが巻き戻っていく力の方が強いと考えています。

本当のリスク相場では恐怖から手放すことの方が多いのです。

 

 

さらに「すでに利上げは織り込まれている」と考える根拠についてです。

私が重要だったと考えているのは今年の3月18日のFOMCの動きです。

ユーロドルでは「忍耐強く」という文言の削除により日足で400pipsの「ドル売り」がされました。

また、他の通貨ペアでも値幅は違えど行われたのは「ドル売り」でした。

文言削除は利上げ観測であり、利上げでさらにドル高が進むと考えている市場参加者が多い場合、あの動きに説明がつかなくなってしまいます。

あれは利上げ時の動きに対する予行練習であったように思います。

また、3月を起点としてポンドドルが先行してドル売りに走ったことは、唯一利上げ観測が出ていた通貨であったことで説明がつきます。

 

 

ここから先、為替と合わせて重要なのが原油やゴールド等の商品市場の底打ち時期とそれらに対する資源国通貨の巻き戻しです。

そこで真っ先に資源国通貨として注目すべきは豪ドルです。

 

AUD/USD

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AUD/USD(月足)

 

豪ドルは要人発言に対して上昇しているように考えている人が多いようですが、実は月足のトレンドラインでの反発です。

豪中銀は豪ドル高牽制文言を削除しましたが、あわせて「FRBが年内にも利上げを開始すれば、豪ドルが一段と下落する合理的な可能性」を示唆しています。

つまり、結局は材料などなんでも良く、どちらへでも動かせる中で上を選んだ、というだけのことです。

もし、市場参加者が月足のトレンドラインよりもさらなる下落を望んでいるのであれば、後者の発言を下落の材料としトレンドラインを割にいく仕掛けが見られてもおかしくはなかったと考えています。

キウイ(NZD/USD)も同じように反発しているので注意です。

 

 

EUR/USD

 

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EUR/USD(月足)

 

依然として量的緩和中にも関わらず」ギリシャ問題が完全に解決したわけでもないのに関わらず「オイルの下落は止まらないのにも関わらず」5ヶ月経った今でも月足のチャネル下限は守っています。

1.07を割るようなら年初来安値の更新も見えてきますが、今の所下げようという感じには見られないです。

来週も何もない限りは1.08~1.10あたりをうろちょろするのではないでしょうか。

 

 

現在私はポンドドル、 豪ドル、ユーロドルでのドルショート(ドル売り)方向のポジションを保持しています。

今週の動き次第ではドル円のショートも持ちたいですが正直まだ微妙です。

ダウに対して日経の強さが目立っているので、ある程度相関になり出した頃ではないと厳しそうです。

思うように動いていくようであればドル売りを少しずつ積んでいき、長期でのホールドができるようなトレードになればいいなーと思っています。

 

 

ということで今週は株式が大きく崩れるようなことがあればリスクオフからのドル売り、それ以外は大きく動くようなこともなく横なのではないかと考えています。

大きなイベントも特にはありません(・・・よね?)ので。

 

 

 

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