私がチャートにラインを引く5つの理由
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チャート内に何か描き込んだことはありますか?
イラストでもポエムでも何でもよいですが。
私は常にラインを引いています。
あらゆるテクニカルを全て外せと言われても水平線だけは手放さない自信があります。
誰もそんなこと言いませんか。そうですか。
少しの間、あなたの見ているチャートのテクニカルツールを一切外して見てみてください。
どこでポジションをとれば良いかわかりますか?難しいですよね。
つまり、今まであなたのチャート上にあった移動平均線やボリンジャーバンドだのは「あなたがトレードするための目安」だったのですね。
ラインも一つの「目安」です。が、オシレーターや移動平均線のように自動では描いてくれません。自分で描く必要があります。
ただ、意外とその辺のテクニカルより効いたりするのだ。これほんと。
ラインにはレジスタンス、サポート、トレンドラインというような種類があります。
実際トレンドラインはレジスタンスにもサポートにもなりえるのですが、一応斜めに引くような線として分類しています。(名前にトレンドって入ってるし)
レジスタンス、サポートは水平線です。あくまで私はそういう解釈です。
ま、そんなことどうでもいいや。
EUR/USD(1時間足)
上の画像でラインについてざっくりと説明してみます。
長く右斜め下に引かれている赤色の線がトレンドラインです。下降トレンドに対して引かれている線になってますね。
オレンジ色の丸部分で何度も跳ね返されていることが分かると思います。
黄色の三角ゾーンから見れば赤色の線がレジスタンス(抵抗)になり、で緑色の線でサポート(支持)されていることが分かりますね。
その後、サポートを下に抜け紫色のゾーンに入りました。
紫色のゾーンから見れば緑色の線はレジスタンスライン(抵抗線)、水色の線はサポートライン(支持線)になっていることが分かります。
つまりレジスタンスやサポートというのはその時点でローソク足がどこにいるかによって役割を変えるのですね。
ちなみに白い線が小さい時間軸でのサポートやトレンドラインです。(これでも一つの波に対して50pipsほどの値幅はあります。)
なんだか押し目買いや戻り売りのタイミングをはかる目安になりそうな気がしてきませんか?
ラインというものには実はかなりメリットがあります。
1.自分で引かなくてはならない
面倒ですよね。
一見するとデメリットに思えますが、裏を返せばこれはかなりの強みなのです。
あなたがFXを始めたてのトレーダーだとして、初日から「よし!ライン引いてみっか!」ってなるでしょうか。
ならないですよね。そんなことするよりゴールデンクロスやバンドウォークを見る方が遥かに楽ですし、そもそもラインなんてものが機能すること自体知らないでしょう。
これは少数が勝つ相場の世界ではかなり有効なんです。
テクニカルではなんの反転サインも出ない場所で短期トレンドを反転させ初心者を翻弄させることが出来る唯一のものだと思っています。
「すごい勢いで上がってきた!Lだ!」って感じで天井掴まされた時ってのは大体お金持ちがレジスタンスで戻り売りしてます。多分。
2.あらゆるテクニカルよりも未来に機能している
水平線やトレンドラインというのは今描画されているローソク足よりも先の時間軸にまで引くことが出来ます。多くのテクニカルはローソク足と同じタイミングで確定していきますよね。
ラインというのは引くところさえ間違えなければ先の動きもある程度予測することが可能なんですね。
ちなみに一目均衡表の雲も同じ理由で使えます。私は遅行線とかはよくわかんないので雲のみ見ています。
(そもそもあれも長時間揉み合ったところに雲の上限と下限が出来るわけですからラインを引いてるのと同じことです)
3.引いたら最後、そこから動かない
RSI等のオシレーターは「さっきまで上向きだったのにすげえ鋭角で下がってる!」ってなことがあります。その点レジスタンスやサポートは自分で動かさない限り動かないんですね。(動かしちゃうとダメですけど)
ちなみに水平線やトレンドラインは一度割れても、再び戻ってきたときに再度機能することも多いです。引いたまま置いてある人が多いみたいですね。私もその一人ですが。
4.トレンドの発生を再確認出来る
ラインを引いていると長い時間足レベルで
「あれ?何度もレジスタンス付近に戻ってきてるぞ!」
「なかなかこのサポート割れないなー」
って思うことが出てきます。
そういう時は大体レンジです。
強くトレンドが発生しているときは引いても引いてもレジスタンスやサポートをばんばんブチぬいていきますし、トレンドラインなんかにタッチせずに上昇、下降していきますから。
「上昇トレンドかと思ったら下降トレンドだった!と思ったら上昇トレンドだった!」
なーんてことに陥らなくなります。
5.損切りにも使える
サポートを信じてロングしたのにサポートを下抜けし、さらにそのサポートで戻り売りが入ってるって時は絶好の損切り場所です。
なぜならレジスタンスと機能している場所の上でポジションを持っているわけですから戻ってくることの方が難しいですよね。
だって自分に置き換えてみればレジスタンス付近でショート持ちたいわけですから。
つまり損切るための根拠にもなるんです。もっと言えば利食いする根拠にもなります。
これについてはまた説明しますが。
とここまで良いことばかりを並べてみましたが、デメリットも挙げておこうと思います。
1.ラインを盲信することでライン周辺で往復ビンタを食らう
お、ライン抜いた!ロングだ!
あれ?割れた!損切りドテンだ!あれれ・・?
そもそもラインってのはいつもきっちり効くもんではないです。
ヒゲだけつけて戻ってくることもあればそのまま抜いていくこともありますから、あまり完璧を求めすぎない方がいいです。奇麗に効いたらラッキー、くらいで。
2.ラインを引きすぎることで利益を伸ばしづらくなる
ライントレードを始めると効きそうなラインを引きまくって
「ポジション持ったは良いけどすぐ近くにレジスタンスがあるから決済だな・・・」なんてことに陥ります。
この問題の対処法は出来る限り長い時間足(1h~日足)でざっくりと引くことです。
5分足とか15分足のラインはエントリーする時のみでいいと思います。
ライン、あくまでも目安ですよ。サポートがあるから割れない、とかレジスタンスがあるから抜けないということではないので注意してください。
ラインを意識することで自分のポジションがさらに優位なものになると思います。
騙されたと思って引いてみるといいですよ。
では、「優位性の高いラインをどうやって引けばいいの?」って話になるんですが、それは別の記事で書きたいと思います。