トレーダーを翻弄する「値ごろ感」の恐ろしさ
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値ごろ感、誰にでもありますよね。
「さすがに下げすぎだろう。」
「これ以上はもう上がらないんじゃないか?」
「そろそろ下がりそうじゃないか?」
とかそういうやつです。うんうん。
今回は値ごろ感の恐ろしさを目の当たりにしましょう。
これはある通貨ペアの月足チャートです。
なにやら大きく下げていますね。10ヶ月連続陰線ののち、ようやく陽線が一つ出ました。
これだけ下げ続けているのですから今更ショートで入るのは少し怖いです。
やっと月足陽線が一本出たわけですからここでロングを持ってみることにしましょうか。
どうせみんな同じこと考えるでしょうからきっと上がりますよ。きっと底です。
一体この後のチャートはどうなったでしょうか?
さらに5ヶ月が経ち、含み損は目も当てられないことになってしまいました。
が!しかし!心配ご無用!
陽線が二本出たのでそろそろここから戻ってきそうです!
さすがにここはきっと底でしょう。ここを耐えれば多分同値にくらい戻ってきますよ。
これだけ下げ続けたら中銀だってきっと黙ってるわけないでしょうから。
さて、ロングを持ったまま介入を期待してチャートの続きを見てみることにします。
これが値ごろ感の恐ろしさです。
結局下げ止まったのは最初にロングを持った位置から5000pips下でした。
そして5年経った現在(2015/3/8)も同値には戻ってきていません。
ちなみにユーロオージー(EUR/AUD)の月足チャートです。月足ですよ。
値ごろ感に負けそうになったら繰り返しこのチャートを見てみるといいかもしれないです。
相場の世界で勝てる人というのは値ごろ感でポジションを持ったり手仕舞ったりは絶対にしません。
「さすがに・・・」とか「そろそろ・・・」とかそういうのは自分の勝手でしかありません。
「値ごろ感」に打ち勝つには自分の頭の中以上に信じられる「ルール」を持ち、それを徹底するほかありません。
そもそも普段のトレードは「値ごろ感」なんて考えもしないのに連続陽線、連続陰線が出たってだけで「値ごろ感」を持つことは馬鹿らしくないですか?
今まで天や底を掴めたことの方が少ないんですから、値ごろ感の方がいかに信用出来ないものかわかりますよね。
信じるべきはあなたにしか持つことの出来ないルールです。
値ごろ感なんて誰でも持ってる価値の無いものですから。