【8月第3週】元安の影響は?株式が弱いままならリスクオフが続くか【来週の展望】
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先週は人民元の大幅切り下げから株式が崩れドル売りが少し進む展開となりました。
ドル円は125円06銭でのショートを運良く持てたのでとりあえず様子を見てはいますが先週ほどの過熱感はなく、125円より上への高値更新も普通にありえるという印象です。
私が現在保有しているポジションは全てドル売りです。
ヘッジはほとんど行っていないので危険といえば危険ですが含み益がある分余裕を見ています。
今のところ9月のFOMCまでは特段書くことはないのですが、先週の元の切り下げの時の動きについて、少し気になる点があるので書いておきます。
これがトレードの材料になるかというと微妙ですが。
人民元切り下げ初日
中国の通貨安競争への参戦という材料によってドル円は125円あたりまで上昇しました。
およそ50銭ほどの上昇でした。
他にも豪ドルやキウイなども同じように下落します。
二日目
二日連続の切り下げということで市場は再びドル買いを進め、ドル円は125円30銭ほどまで上昇しました。
初日にドル買いが発生したことから市場参加者はドル買いが行われると踏んだのだと思います。
その後、中国やインド中銀によるドル売り介入がされたという報道をきっかけに、ドルインデックスが下落、ようやくリスクオフの動きが見られました。
三日目
切り下げを縮小したということもあり、市場の反応は薄くなっていきます。
方向感がなくなり、人民元の切り下げは市場にとって材料ではなくなりました。
注目すべきは初日の時点で株式は大きく下落していることです。
にもかかわらず、ようやく円買い等のリスクオフの動きが発生したのは、二日目以降であり、それまでは円安株安という状態が少しの間続きました。
実は、リスクオフが発生するまでの動きは1997年に発生したアジア通貨危機の初動にかなり似ており(ルピーの大幅下落、日経が21000をつけられずに下落、株式と為替の逆相関等)、実際私もアジア通貨の暴落が始まるかもしれないと身構えました。
が、そうはなりませんでした。
なぜそうならなかったのか、ですがやはりポイントは「ドル売り介入」です。
インド中銀、中国人民銀行が相次いでドル売り介入としたという報道が流れたことにより、ドル買いの過熱感は弱まりました。
ここから先は推測でしかないですが、やはり世界の中銀はすでにこのドル高に危機感を持ち始めているのではないかと考えています。
ドル独歩高に誘導してきた世界の経済がそれに対し「行き過ぎである」と考え始めた可能性があるということです。
でなければ、中国人民銀行が切り下げ後にドル売り介入を行ったという行動には疑問が残ります。
単に通貨安へと誘導したいというだけの政策には思えず、むしろこのドル売り介入によって市場参加者と各国の金融政策にズレが生じているのではないかと考えるきっかけとなりました。
市場参加者は通貨安競争を再燃させようとし、中銀はそれを抑えたという構図です。
もちろん考えすぎの可能性はありますし、単純に「短期間でのドル高を防ぐ」という理由だった可能性もあります。
が、仮にそうだとすれば2日連続の大幅切り下げという行動に矛盾が生じてきます。
私は初日の時点でリスクオフのドル売りが来ると考えドル円のショートをすでに保有していました。
ただ、一向に円買いが発生しないということかなり違和感を覚えていました。
つまり、それだけ市場参加者は現在のドル高ではまだ足りないと考えているのだと思います。
ドル売り介入があったかrといって簡単にドル安の方向へとは向かうわけではなく、少し不安定な相場、方向感のない相場が続くような気がしています。
ファンダで考えるのであれば、とりあえずFOMCまで重要なのは株式です。
株式が下落すれば、ドル売りになり、戻せばドル買いになるという状況で良いかと思います。
ただ、日経もダウと相関になり始め、強さが少し衰えているように思えるので、あまりドル買いへの楽観はできないと思います。
商品市場
原油は先週の早朝大きく下へとストップを狩る動きが見られたのでトレンド転換とまではいかないまでも下落は落ち着き、調整に入る可能性があります。
7/20の早朝に見られた金相場と同じ仕掛けだったと認識しています。
一気にストップを狩り、買い戻すことによりジリジリとした下落トレンドをある程度食い止めることができます。
ゴールドもじわじわと買い戻されてきています。
EUR/USD
ユーロ買いについては月足も良い感じで楽観しています。
元切り下げ時のリスクオフではユーロが一番買われていました。
こういう時、現在の相場がユーロキャリーであることがわかりますね。
参加者の思惑が一致しない相場では何が起きても大丈夫なリスク管理が大切です。
という私もドル買い時のヘッジが万全ではないですが・・・。